• 新たな要素が光るライブ・アルバム『House Of Yes: Live From House Of Blues』 / Yes

    今回『Yes』が2000年に発売したライブ・アルバムCD/DVD『House Of Yes: Live From House Of Blues』をご案内致します。

    このライブは、1999年に発売されたアルバム『ザ・ラダー』のツアー音源を収録したライブCD/DVDになります。ラスベガスの『ハウス・オブ・ブルース』というホールで録音されたライブになります。『ザ・ラダー』の収録曲も多数収録されており、収録曲のイエスの新旧楽曲がバランスのよくセット・リストが組まれたライブ盤になります。『ベース・サウンド』は厚みはないかもしれません

    ライブCD/DVDが発売されていますが、内容は変わりませんので『DVD』の方が映像がありますのでよいと思います

    このライブは、演奏も安定していて、最盛期までの演奏レベルまではいかないと思いますが、鮮やかで素晴らしい演奏を聴くことが出来ます。『イエス』を初めての視聴する方でも、楽しめるライブ・アルバムだと思います。

    Yes / House Of Yes (Audio) チャプター切り替え可能です。

    新たな要素が光るポイント

    • 新曲の存在感がある
    • チームワークのバランスがよい

    新曲の存在感がある

    当時、新作であった『イエス』のアルバム『ラダー』の収録曲が『ハウス・オブ・イエス』に多数収録されていて、よい意味で存在感を出していて、『イエス』の音楽性がに広がったような感覚を感じました

    元々『ラダー』は『イエス』の1971年に発売されたアルバム『フラジャイル』のイメージを基に制作されたアルバムになります。

    『ザ・ラダー』のプロデューサーの『ブルース・フェアバーン』が『フラジャイル』は音楽愛好家に認知されている為『フラジャイル』の音楽性に立ち返らせ、制作したものが『ザ・ラダー』になります。普段の『イエス』のアルバムよりも、更にポップ感覚が増したような印象があります。

    特に『ザ・ラダー』収録曲の『ホームワールド』は『新感覚の音楽のようなフィーリング』と『イエスのギミック的なフレーズ』等が調和して、新しい空間を生み出しているような新鮮さを感じられると思います。

    チームワークのバランスがよい

    前作『オープン・ユア・アイズ』より加わった2人のメンバー『ビリー・シャーウッド』と『イゴール・カラチェフ』が素晴らしい演奏を披露しています。元々『イエス・ファン』である為、『イエス』の楽曲を理解している上で演奏を行っているので、違和感ない素晴らしい演奏を聴くことが出来ます。

    ギター・リストの『ビリー・シャーウッド』は『イエス』のアルバム『ユニオン』より『楽曲制作・レコーディング』に加わっていて、『イエス』のアルバム『トーク』のツアーでは『サポート・メンバー』として参加していました。プロデューサーとしても優れており『ポール・ロジャース』のアルバム『マディー・ウォーターズ・ブルース』等もプロデュースしています。『イエス』のアルバムを複数枚で『ミキシング』も担当しています。

    キーボードの『イゴール・カラチェフ』は『ジョン・アンダーソン』に誘われたようですが、オーディションの際にイエスでの『リック・ウェイクマン』のプレイを完璧に再現したことで、メンバーに採用されたようです。『リック・ウェイクマン』と『キース・エマーソン』を合わせたようなプレイ・スタイルで素晴らしいプレイヤーです。

    『ビリー・シャーウッド』と『イゴール・カラチェフ』が加入したことで、素晴らしいチーム・ワークを発揮していると思います。以前8人編成の『ユニオン』ツアーの際には、メンバーそれぞれ競うようなプレイをしていましたが『ハウス・オブ・イエス』では、チーム・ワークがよいことで調和された心地よい演奏を引き出していると思います。

    Yes / House Of Yes (Video) チャプター切り替え可能です。
    Yes / TheLadder チャプター切り替え可能です。
    Albumlist
    1. Yours Is No Disgrace
    2. Time And A Word
    3. Homeworld (The Ladder)
    4. Perpetual Change
    5. Lightning Strikes
    6. The Messenger
    7. Ritual
    8. And You And I
    9. It Will Be A Good Day
    10. Face To Face
    11. Awaken
    12. I’ve Seen All Good People
    13. Cinema
    14. Owner Of A Lonely Heart
    15. Roundabout
    Players
    Jon Anderson – Vocal
    Steve Howe – Electric Guitar, Acoustic Guitar, Pedal Steel, Vachalia, Backing Vocal
    Billy Sherwood – Electric Guitar, Backing Vocal
    Igor Khoroshev – Keyboard, Percussion
    Chris Squire – Electric Bass, Backing Vocal
    Alan White – Drum

    楽曲解説

    1. Yours Is No Disgrace
    オリジナルは、イエスのアルバム『ザ・イエス・アルバム』の収録曲。
    ロックンロールをベースに『フォーク・ミュージック・パート』や『ギミック的なパート』を取り入れているエキサイティングな楽曲。
    全体をロックンロールで包み込んでいますが『フォーク・ミュージック・パート』や大幅に『スティーブ・ハウ』の『ギター・ソロ・パート』が盛り込まれている楽曲。歌詞は短い文章の繰り返しではあるが、アレンジでバリエーションをつけて飽きさせない工夫がとられている。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    特に『スティーブ・ハウ』の『ギター・ソロ』が白熱した展開がされていて、今まで聴いてきたバージョンで一番ソロの構成のまとまりがよいと思います。
    2. Time And A Word
    オリジナルは、イエスのアルバム『タイム・アンド・ザ・ワード』の収録曲。
    楽曲については、下側のリンク『さらなる飛躍をしたYesサウンド『An Evening Of Yes Music Plus』/ Anderson Bruford Wakeman Howe』を参照して頂きたいと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    コーラス部分のみ『ジョン・アンダーソン』と『イゴール・カラチェフ』で演奏されています。次の曲の『ホームワールド』の前奏曲的な役割だと思います。
    3. Homeworld (The Ladder)
    オリジナルは、イエスのアルバム『ラダー』の収録曲。
    曲が進むごとに新しい空間に入り込むかのように切りひらくイメージの楽曲。
    最初のどこかの空間に迷い込むかのような『ギター・フレーズ』が印象的です。『パワフルなメロディー』と『重圧な楽曲のバランス』が素晴らしく、ところどころに『イエス』らしいギミック的な『リズム』や『フレーズ』の調和もよいと思います。エンディングの『ピアノ』と『ヴォーカル』での終わり方も素敵だと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    特に『スティーヴ・ハウ』の『テレキャスター』での『ギター・ソロ』はかなり迫力のあるサウンドになっていると思います。全体的に鮮やかでスリリングな演奏を行っていて素晴らしいです。
    4. Perpetual Change
    オリジナルは、イエスのアルバム『ザ・イエス・アルバム』の収録曲。
    静的と動的で少しジャズ・ミュージック的に響きがある楽曲。
    『静かなパート』と『ダイナミックなパート』の対比が印象的で『中間部のパート』では『対位法的なアプローチ』も試されています。『アウトロー』の『ギター・ソロ』が流れるようなソロが展開されていて心地よいと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    バランスの良い演奏が行われています。静かなパートでの『バス・ドラム』のリズムは不要かなと思いました。ただ鮮やかに演奏されているので悪くないと思います。
    5. Lightning Strikes
    オリジナルは、イエスのアルバム『ラダー』の収録曲。
    ラテン・ポップ風で、中間にパワフルなパートが盛り込まれている楽曲。
    『ラテン・ポップ風』の『アコースティック・ギター』をベースに展開されている楽曲。中間のパートでは、『強力なリズム・セクション』が印象的です。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    オリジナル以上にパワフルな演奏を展開しています。『ビリー・シャーウッド』の『フェイザー』がかかった『ギター・プレイ』が効果的に響いていてカッコよいと思います。
    6. The Messenger
    オリジナルは、イエスのアルバム『ラダー』の収録曲。
    レゲエ風のリズムにブルース的なフィーリングのある楽曲。
    『レゲエ風のリズム』ではあるが、鮮やかなコード進行を追加して、新鮮なフィーリングを出していると思います。『スティーブ・ハウ』が『アコースティック・ギター』で『ブルース的なアプローチ』を試しています。ユニークな楽曲です。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    終盤での『エレクトリック・ギター』と『キーボード』との『インター・プレイ』が息が合っていてよいと思います。
    7. Ritual
    オリジナルは、イエスのアルバム『テイルズ・フロム・トッポグラフィック・オーシャンズ』の収録曲。
    20分ほどの大作で、静的と動的で流れるような展開が絶妙で、中間パートで迫力のあるパーカッション・パートが印象的な楽曲。
    始めから終わりまで無駄のない物語のような構成になっています。『メロディー』や『リード・ギター』もが感動的な仕上がりになっています。中間パートで『迫力のあるパーカッション・パート』はハイライト・ポイントだと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    コーラス部分のみ、『ジョン・アンダーソン』と『イゴール・カラチェフ』で演奏されています。次の曲の『アンド・ユー・アンド・アイ』の前奏曲的な役割だと思います。
    8. And You And I
    オリジナルは、イエスのアルバム『クロース・トゥ・ジ・エッジ』の収録曲。
    楽曲については、下側のリンク『自然発生的に響く完璧な構成のプログレッシブ・ロック名盤『Close To The Edge』/ Yes』を参照して頂きたいと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    オリジナルよりも、美しくプレイされていると思います。『キーボード・ソロ』のアプローチは、オリジナルに近いと思います。
    9. It Will Be A Good Day
    オリジナルは、イエスのアルバム『ラダー』の収録曲。
    『琴』のような音がアクセントになっている、穏やかで心地よい楽曲。
    落ち着いた『ヴォーカル・メロディー』『ヴォイス・ハーモニー』が心地よいと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    特に『アウトロー』での『ギター・ソロ』は浮遊するようでとても感動的でよい思います。
    10. Face To Face
    オリジナルは、イエスのアルバム『ラダー』の収録曲。
    『ミニマル・ミュージック的』な『キーボード・フレーズ』をベースになっているポップソング。
    今までの『イエス』にはないような、かなりポップな楽曲。『ビリー・シャーウッド』と『イゴール・カラチェフ』が先導している楽曲だと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    オリジナルよりも『チームワーク』がよくパワフルでダイナミックな演奏を行っていると思います。
    11. Awaken
    オリジナルは、イエスのアルバム『ゴーイング・フォー・ザ・ワン』の収録曲。
    楽曲については、下側のリンク『究極と言う名の神秘的なアルバム『Going For The One』/ Yes』を参照して頂きたいと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    『ピアノ風のイントロ』は、オリジナルと違ったアレンジが行われていて新鮮です。全体的に素晴らしい演奏が展開されています。申し分のない完成度の高い仕上がりになっていると思います。
    12. I've Seen All Good People
    オリジナルは、イエスのアルバム『ザ・イエス・アルバム』の収録曲。
    楽曲については、下側のリンク『さらなる飛躍をしたYesサウンド『An Evening Of Yes Music Plus』/ Anderson Bruford Wakeman Howe』を参照して頂きたいと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    オリジナルよりもパワフルで演奏されています。よい仕上がりだと思います。
    13. Cinema
    オリジナルは、イエスのアルバム『90125』の収録曲。
    16ビートのマーチング的な『インストゥールメンタル』の楽曲。
    『浮遊するようなギター・サウンド』と『ファンファーレのようなキーボード・サウンド』の調和が素晴らしい楽曲。短い曲ですがパワフルな楽曲。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    『ジョン・アンダーソン』と『スティーブ・ハウ』以外のメンバーでプレイされています。オリジナルと同等のパワフルな演奏が展開されています。
    14. Owner Of A Lonely Heart
    オリジナルは、イエスのアルバム『90125』の収録曲。
    楽曲については、下側のリンク『さらなる飛躍をしたYesサウンド『An Evening Of Yes Music Plus』/ Anderson Bruford Wakeman Howe』を参照して頂きたいと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    『ギター・ソロ』では『ビリー・シャーウッド』が弾いていて、オリジナルに近いプレイしています。『アウトロー』の『スティーブ・ハウ』の『ギター・ソロ』がダイナミックでよいと思います。『アウトローのギター・ソロ』によって、雰囲気ががらりと変わり『イエス』らしい演奏になっています。
    15. Roundabout
    オリジナルは、イエスのアルバム『フラジャイル』の収録曲。
    楽曲については、下側のリンク『さらなる飛躍をしたYesサウンド『An Evening Of Yes Music Plus』/ Anderson Bruford Wakeman Howe』を参照して頂きたいと思います。
    『House Of Yes: Live From House Of Blues』では
    キレのよい素晴らしい演奏が行われていて素晴らしい仕上がりになっています。曲の最後にブルース的な楽曲を演奏しています。
    参照記事はこちらになります。
    『自然発生的に響く完璧な構成のプログレッシブ・ロック名盤『Close To The Edge』/ Yes』
    『究極と言う名の神秘的なアルバム『Going For The One』/ Yes』
    『さらなる飛躍をしたYesサウンド『An Evening Of Yes Music Plus』/ Anderson Bruford Wakeman Howe』
    『完璧なライブ・パフォーマンス『Live At Montreux 2003』 / Yes』
    『イエス・ミュージックらしく構築された名盤『Fly From Here』 / Yes』

    今回『Yes』が2000年に発売したライブ・アルバムCD/DVD『House Of Yes: Live From House Of Blues』をご案内致しました。

    機会がありましたら、楽しんでみてください。

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